2011年4月22日金曜日

拝啓 日本相撲協会どの。八百長懺悔の巡業をやりましょう。

拝啓 日本相撲協会どの。
一人の熱烈なる大相撲ファンとして,初めて便りを書きます。
まず,長年にわたって大相撲を楽しませていただいてきたことにこころから感謝の念を表します。そして,これまで八百長が仕掛けられていたことも,うすうす承知していましたが,それでもなお,大相撲はとても面白かった。なぜなら,土俵をみているかぎりでは,八百長だと断定できる相撲は見当たらなかったからです。もちろん,あれは八百長ではなかったかな,と記憶に残っている取り組みはいくつかあります。が,それでも,その取り組みはそれで面白かった。充分,満足できるものだった。だから,大相撲ファンにとって八百長があろうが,なかろうが,ほとんど関係ありません。これまでどおりの手に汗にぎるような熱戦を繰り広げてくれれば,それで大満足。
なのに,日本相撲協会どの。なにゆえに,そんなに怯えてしまったのですか。そして,なにゆえに,そんなに頑に八百長を隠そうとするのですか。この際,八百長は長年にわたって行われていました,と白状してしまいましょう。そして,これも大相撲の慣習行動として,大事な文化のひとつである,と主張しませんか。ただし,金銭授受をともなう八百長については,こんごとも徹底的に排除していくよう努力してください。そうではない,片八百長は止めようがありません。みていても判定はできません。ですから,片八百長までも禁止するような罰則規定はなんの意味もありません。
片八百長は,日本の伝統文化のひとつであり,こんにちの社会でもいろいろの場面で行われています。そんなことは,日本人であれば,だれでも知っていることです。その片八百長を,大相撲はスポーツだからいけない,と主張する人がいますが,スポーツの世界(野球やサッカー)でも片八百長はいくらでも行われています。リベンジなどと美しいことばで語られていることの多くは片八百長の匂いがします。それはそれで匂いを楽しんでいるわけです。
金銭授受のともなう八百長は禁止します。その場合には,即刻,廃業処分にします。と高らかに宣言しましょう。そして,片八百長は「無気力相撲」の規定で監視する程度で十分ではないか,とわたしは思います。それで,お客さんが激減するとは考えられません。ほんとうに大相撲が好きなファンはやってきます。
こんどあったような,なんとか調査特別委員会のような組織(そこに名を連ねている人びとの大半は大相撲のなんたるかをわかっているのだろうか,と疑問にすら思う)に依頼して,「ウミを出し切る」ような処分はやめましょう。やったところで,ほんの一握りの,それも怪しい行動をとったことで知られる元力士の「証言」だけが唯一のよりどころというのですから,なんともはやお粗末としかいいようがありません。八百長などやっていないと主張している力士を,あいつはやっている,と一方的に「証言」(告げ口にさえ聴こえる)されたために,処分された力士たちは,もし,ほんとうにやってなかったとしたら死んでも死にきれないだろうと思います。ましてや,モンゴルからやってきた力士は,無実の罪を着せられて,おめおめと帰国などできるわけがありません。たぶん,法廷ですら,この程度の証拠では判決は保留されてしまうでしょう。それを,どういう資格でなんとか調査特別委員会は判定できるのでしょう。
日本相撲協会としては,もっと思い切った決断をすべきではなかったでしょうか。委員会の提案は提案として受け取りつつ,独自の判断をすべきではなかったかと思います。たとえば,委員会の提案はほんの一部の証言にもとづくものであって,それ以外にも同じようなことが行われた節があるので,総合的に考えて不公平を招きかねない。したがって,処分預かりとする。その代わりに,以前から八百長は存在していたことを日本相撲協会として認めて,これから力士全員でその罪の償いをすることとする,と。
その方策として,5月場所も中止,夏場所も中止し,日本相撲協会の協会員全員(親方,力士,行事,呼出し,床山,など)で,東日本大震災の被災地にむけて八百長懺悔の巡業を行う,という具合に。大集団が移動することは不可能ですので,日本相撲協会が責任をもって,部屋ごとに,あるいは,一門ごとにチームを組んで,ちゃんこで「焚き出し」をし,山相撲(地面に〇を書いて土俵とする相撲)を見せ,稽古の合間には復興のお手伝いをする,というのはいかがでしょうか。そうして,汗水流して,被災者の人びとと「じかに」触れ合い,誠意ある交流をとおして,こんごは八百長はいたしません,という姿勢を示すことが,この際,最善の策だと考えますがいかがでしょうか。
そうすれば,日本人の心情としては,そこまでやって懺悔してくれるのであれば,過去のことは問わない,これから八百長をするなといって許してくれるでしょう。政治家だって,禊ぎの選挙,という方法をとって復活することがあるではないですか。 
過去の八百長問題にメスを入れれば入れるほど,人間不信が力士間にひろがり,相撲などとれなくなってしまうのではないか,とわたしは危惧します。むしろ,メスは入れてみたが,手術不能とし,日本相撲協会あげて懺悔する,それしか方法はない,とわたしは考えるのですがいかがでしょうか。
もう一度,くり返します。
金銭授受をともなう八百長については徹底的に排除すること。片八百長については,これは日本の伝統的な文化のひとつであって,禁止の方法がないと宣言すること。ただし,無気力相撲についてはしっかり監視委員会を機能させること。
その上で,5月場所も夏場所も中止して,八百長懺悔の巡業にでる。そして,大相撲ファンのお許しを乞うこと。土下座してでも頭を下げて(バツイチのついた政治家は選挙運動でやっている),大相撲ファンに謝ること。そして,力士全員が「誓約書」に署名して,こんご八百長はやりません,と誓うこと。
その上で,秋場所開催を目指す。
以上を,日本相撲協会どのに提案します。ぜひとも,ぜひとも,ご検討くださることを祈っています。
わたしの大好きな,こころから愛してやまない大相撲の再生のために,勇気ある決断をくだされますよう,お願いいたします。
もし,わたしのこの願いをお聞き入れくださるのであれば,わたしにできることはなんなりとお手伝いさせていただきます。「広報担当」の一部を担うくらいのお仕事なら,微力ながら,お手伝いさせてください。大相撲のますますの隆盛のために。
以上。

追記:親方株の売買禁止,巡業の小規模化,などについてはいつか別個に提案をさせていただきたいと考えていますので,よろしく願いいたします。

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