2011年11月23日水曜日

「菅野」は「江川」の二の舞になるのでは・・・?

東海大の菅野投手が,日ハムからの一位指名を拒否した,と新聞が報じている。伯父である原監督はどのような助言をしたのだろうか。そして,祖父である原貢氏はどのように対応したのだろうか。この両者は,しばらく前の報道では「本人の意志を尊重したい」という趣旨のことを語っていた。その結果が,これだとしたら,情けないというべきか,いやいや,哀れとしかいいようがない。あるいは,あまりにもお粗末,というべきか。

日ハムは交渉を継続する,という。当然だ。どこまでも,説得すべきだし,わたしはその姿勢を支持する。少なくとも,菅野投手は,11月末まで真剣に考える,と表明していた。それでいい。じっくりと腰を据えて考えることが大事だ。なのに,なぜ,いま,ここで意志表明をしなければならないのか,わたしには,まったく理解不能だ。(あっ,ひょっとしたら,ナベツネが動いたのかな・・・・これは,まったくの個人的推量)。

わたしの結論はこうだ。菅野投手は日ハムに行くべし。それを拒否するなどと,まったくもって「甘い」。いったい,何様だと思っているのか。ドラフト制度をなんだと思っているのか。いやいや,そんなことはまるで眼中にはなくて,ただ,ひたすら幼き日の憧れをそのままに「おいちゃんのチームでなくてはいやや」とゴネている駄々っ子と同じだ。甘い。これでは江川君と同じだ。投手としては大成しない。折角の逸材だというのに。

原監督も甘い。伯父なればこそ,「日ハムに行け」と助言すべきではなかったのか。それがプロ野球のためだ,と毅然たる態度を示すべきではなかったのか。公私の区別をきちんとつけること,これが名門巨人軍の監督としての矜持ではないのか。それができない。これでは,来年の巨人軍もおぼつかない。

おじいちゃんは,これに輪をかけて甘い。浪人中は東海大で練習して,もう一回り大きくなって,再挑戦すればいい,という。どうやって「もう一回り大きくなる」のか。どうやって,それを証明するのか。その方法もないのに・・・・。ただ,ひたすら練習すればいいという問題ではない。野手ならともかくも,いやしくも投手だ。打者との真剣勝負こそが投手を育てる。

実戦こそが選手を鍛え,磨きをかける唯一の手段だ。こんなことはプロならぬ身でもわかる。日本の伝統芸能では,100回の稽古よりも,たった1回の舞台,という。舞台に立たないかぎり,ほんとうの力はつかない,と。

楽天のマー君は,高卒からプロの洗礼を受けて,驚くべき成長をとげた。あの星野仙一君をして,絶句させた,というほどに大きくなった。かたや,ハンカチ王子のユーちゃんは大学リーグで,ほどほどに交わすピッチングを身につけてしまった。が,それではプロでは通用しない,ということが実証されてしまった。両者とも,4年間を,実戦で鍛えあげたはずである。にもかかわらず,プロでのたくましさと,大学での甘さとが,みごとに実証されてしまった。

人間はいとも簡単に環境に同調する。きびしいプロの洗礼を受ければ,そのレベルでなんとかしようとする。大学野球で通用すれば,それでよし,となる。この差は,おそらく,もはや,取り返しがつかないものだろう。

菅野投手に告ぐ。まだ,猶予はある。日ハムと誠心誠意,交渉に応じ,最善の努力をして入団すべし。そして,まずは,なによりも実績を残すべし。そして,まずは,噂どおりの逸材であることを証明すべし。そして,FA権を確保してから,堂々と巨人入りすればいいではないか。史上最高の契約金の記録づくりを目指して。

プロ野球を私物化してはならない。菅野君も,ナベツネ君も。



1 件のコメント:

大仏 さんのコメント...

同感です。
待ったく同感。
もし本当に浪人してしまったら、悔いの残る野球人生になるように思います。
このブランクは大きい。
菅野君、考え直さないかな……。


だれかが言っていたそうです。
「巨人軍は永久に私物です」
と。
名言ですよね。
^^;