2012年8月3日金曜日

復興予算が使われていないという。なのに,復興増税をいう野田君,頭は確かか。

インターネットをサーフしていたら,「エエッ,ほんと?」というような情報が飛び交っている。しかも,その情報源はひとつだけではない。あちこちのメディアが一斉にとりあげている。多少,怪しい情報もないわけではないが,総じて同じ主張をしている。

たとえば,こうだ。復興予算が使われないまま残っている,という。復興予算(2011年度計上分)の15兆円が使い切れず,余らせている,と。その額,復興予算の約4割に相当する6兆円。国の一般会計予算でも約2兆円の「余り」がでている,という。

さらに斬り込んだ情報には以下のようなものがある。
「復興用の予算からシーシェパード対策費に5億円が使われていた」(「週刊ポスト」)
「復興予算から107億円が核融合エネルギー研究に拠出されていた」(「週刊ポスト」)

この107億円は,独立行政法人・日本原子力研究開発機構に拠出されたものだという。この法人は,文部科学省や会計監査院からの天下りの多いところとしてよく知られている。まさに,原子力ムラの中心的役割をはたしているところだ。この107億円のうち65億円は除染と廃炉の研究などに使われ,残りの42億円は「国際熱核実験炉計画」(イーター計画)の研究開発,設備費用に使われる,という。(福島ひとみ+「週刊ポスト」取材班)。

こんなことがまかりとおっているとしたら,とんでもない話だ。東日本大震災からの復興については,議論がいつも交錯していてややこしいのは事実だ。しかし,どこまでも,地震+津波による被害からの「復興」とフクシマの原発による汚染からの「復興」とは分けて考えないと,訳がわからなくなってしまう。だから,復興予算も別会計にしないと,その使用目的がわからなくなってしまう。そのドサクサにまぎれて,独立行政法人・日本原子力研究開発機構のような権力に直結した機関が予算を横取りしてしまうことになる。そして,その分,東北地方の被災地の「復興」が置き去りにされてしまう。

第一,予算を消化できない,ということはどういうことなのか。15兆円のうち約4割に相当する6兆円が余ったままだというのだ。これだけのカネがあれば,相当大規模の「復興」ができるはずなのに。しかも,そのカネを必要としている人が山ほどいるというのに。日本の復興行政はいったいなにをやっているのか。とにかく,フットワークが悪い。

「復興庁」の発足ですら震災後11カ月を要した。記録をみると,関東大震災のときには「26日後」にはその体勢を整えている。そして,恐るべき速さで「復興」の槌音が鳴り響いた,とある。なのに,いまもなお仮説住宅から身動きすらできずに,「蛇の生殺し」のような生活を強いられている人たちが何万人といるのだ。なぜ,この人たちに復興予算を配分することができないのか。そして,使い余したままでいるのか。

しかも,「復興予算15兆円のうち約6兆円が使われず,1兆円は各省庁に分配する」(「ガジェット通信」)などという情報もある。

こういうことをインターネットで調べていくと,つぎからつぎへと,信じられないことが「復興」という名のもとで,平然となされている。

復興増税は,まさに,その最たるものだ。
このドサクサにまぎれて,これまでできなかったことを全部やってしまおうという,見え透いた悪政が丸見えになってきた。いよいよ,野田君に引導を渡すときがきた,ということのようだ。

恐ろしいことが,つぎつぎに行われている。
まるで,オリンピックを隠れ蓑にするかのように。

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