2012年10月27日土曜日

藤浪晋一郎君,ようこそ,阪神タイガースへ。Welcome !

 藤浪晋一郎君の阪神タイガース入りが決まった。嬉しくて,嬉しくて,もう躍りだしそう。阪神タイガースはドラフト1位指名選手の抽選に12年間,一度も当たったことがない。だから,ことしも駄目だろうと諦めていた。そうしたら,福の神は捨ててはおかなかった。13年ぶりに福をめぐんでくださった。やはり,神様はいらっしゃる,と信じたい。

 もう,いまさら藤浪君のすごさを書きつらねる必要はなにもないだろう。あるとすれば,このドラフトに臨んで藤浪君のとった姿勢は立派だった。すなわち,どこの球団でも指名してくれるところがあればすべてOKです,と断言していたその姿勢だ。これぞプロ野球をめざす人間のことばだ。ドラフト制度というのは,選手を商品として品評会に出して競売にかけるということだ。そこでは,単なる商品として静かに判定を待つのみである。だから,巨人でなければいやだとか,メジャーでなければいやだとか,ごねる人間はこの制度にはそぐわない。さっさと浪人するなり,アメリカに行くなりすればいい。それで生きていかれるのなら,それはそれで結構な話。しかし,世の中,そんなに甘くはない。あの江川君だってどれほど負い目を引きずらなくてはならなかったことか・・・・。小林君に最後まで頭が上がらなかったではないか。情けない。目先の欲得と生涯にわたる名誉と,どちらを優先させるかという人生哲学の問題だ。

 その点,藤浪君はえらい。きちんと覚悟ができている。どこから指名されようが,そこで全力をつくすのみ。自分の意志をとおすのは,フリーエージェントの権利を確保してからでいい。それまでに,さらに商品価値を高めておくことだ。そうすれば,自分の思うままに世界は開けてくる。それまでは,人間であることを封印しておこう。人間であることに蓋をして,ひたすらモノの振りをして,商品としての価値を高めること。このことのために,ただひたすらに励む。これが現代社会を生き抜くためのプロの根性というものだ。

 さてはて,このプロ根性のすわっている藤浪君に来季の活躍を大いに期待したい。阪神タイガースにとっては,待望のドラフト第一位の指名選手の入団である。虎キチとしては,ことしの不甲斐なさに絶望さえ感じていたが,これでようやく光明が灯ったというものだ。この藤浪君の入団を機に,他の選手たちも元気をとりもどしてほしい。みんながひとつになれば,まだまだ,阪神タイガースはやれる。

 今季の阪神タイガースは,あまりにもみじめだった。まずは打線がひどかった。去年までのような打線が健在であったら,まだまだ勝ちを拾えた試合はあった。しかし,いかんせん打線がしめったままの線香花火だった。どこか基本的なところで歯車が狂っていた。打線が狂ってしまうと投げる方も狂ってくる。だから,勝てそうな試合展開なのに,途中で投げる方が崩れたりする。なにせ,やることなすこと,ちぐはぐだらけ。場合によっては,完全な必勝パターンに入っているのに,崩れるはずのない投手が変調をきたす。信じられないような場面がいくつもあった。

 長い間,打の中心にあった金本が引退,そして城島も引退,さらには外人選手も入れ替わるとなれば,チーム・カラーも一新することになる。そうだ,藤浪君の入団を機に,生まれ変わればいいのだ。そして,1から出直せばいいのだ。レフトのポジションをだれが制するか。それによっては,センターもライトもポジション争いがはじまる。のみならず,内野も鳥谷のショートを除けば,あとは戦国時代だ。なんとしてでも早く実績を残し,だれよりも早く名乗りを上げたものが勝ち。まずは,キャンプで実績を残すこと。その意味では横一線に並ぶ若手選手たちの奮起を期待したい。だれにも同じようにチャンスはある。

 投手陣は,藤浪君の入団で,ピッチャーのレギュラー・ポジション争いが熾烈を究めることになるだろう。それでいいのだ。甘い空気が一変する。藤川さんのような直球の投げられる投手になりたい,とすでに藤浪君の目標も決まっている。このオフのブルペンでのポジション争いが厳しさを増すことだろう。こうなってくると,一度はキャンプを訪れてみたいものだ。

 でも,藤浪君よ,焦るな。君はまだ若い。まずは,大いに走り込んで,プロで通用するからだをつくること。一年をとおしてベスト・コンディションを維持することのできるからだをつくること。これはたいへんなことなのだ。そのためには,心技体のバランスが必要だ。よくよく考えて,どこをどのように鍛えなくてはならないか,的確に判断する能力が問われることになる。つまり,プロ選手として通用するために必要な「賢さ」を身につけること。ときには,狡賢いことも必要だろう。そういう知恵を,先輩たちから教えてもらうこと。あるいは,盗むこと。これも重要な能力のうち。あとは,自分の投手としての能力を信じて,全力を傾注しての精進あるのみ。

 さあ,来シーズンの阪神タイガースがとのように生まれ変わるか,新生タイガースの姿がどのようなものになるのか,いまから楽しみにしよう。そのための起爆剤となれるか,藤波君。大いに期待しているよ,藤浪君。

ようやく,虎の春がくる。

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