2012年11月11日日曜日

「原発廃炉 経済的にも正しい」・城南信金シンクタンクにエールを。

  11月9日付けの『東京新聞』朝刊一面に,「原発廃炉 経済的にも正しい」という見出し記事が報じられています。情報の出どこは城南信用金庫のシンクタンク「城南総合研究所」(9日付けで本店企画部内に設立)。

 城南信用金庫といえば,「3・11」後に,いちはやく「脱原発」宣言をした金融機関として一躍有名になりました。正確にいえば,吉原毅理事長の強力なリーダーシップのもと,昨年4月に,「原発に頼らない安心できる社会」を目指す,という基本方針を発表しました。金融機関が「脱原発」を経営のコンセプトに据えて,全面展開をしているのは,おそらく城南信用金庫のほかにはないでしょう。寡聞にして,聞いたことがありません。

 この心意気に感動して,わたしもささやかながら口座を開設して,支援することにしたことはこのブログにも書いたとおりです。

 ですので,今回のシンクタンク「城南総合研究所」の立ち上げは,わたしにとっては大きな朗報でした。しかも,その第一報が「原発廃炉 経済的にも正しい」というリポートだったことも,大いに力づけられるものでした。といいますのも,原発推進派の動きが,最近になってふたたび活性化を始め,なし崩し的に原発再稼働に向って一直線・・・・ついには「もんじゅ」までもが息を吹き返しそうな勢い・・・になってきていたからです。

 民主党は自滅の道をまっしぐら,それを見届けながら,自民党はすでに次期政権に向けて手ぐすねを引いています。第三極も行き先不明・・・。もし,あるとすれば選挙の仕掛け人小沢一郎がどのようなわかりやすい選挙スローガンをかかげるか,だけでしょう。小沢一郎が,思い切って「原発の即時廃止」「再生エネルギーの推進」「日米地位協定の見直し」「尖閣問題の仕切り直し」「TPP拒否」等々の,日本の将来を決する懸案について決然と覚悟を決めるかどうか,ここだけを現段階では注目しています。でも,選挙の小沢は最後まで「だんまり」を決め込んでおいて,最後の最後で「切り札」を使うのだろうなぁ,と勝手な想像をしています。

 こんどの選挙は,なにがなんでも「原発」をどうするのかということについての決着をつけなくてはなりません。そのためには,国民の意志がきちんと反映される受け皿が必要です。その受け皿となるべき政党がいまのところ見当たりません。今日の『東京新聞』の世論調査結果がそれをみごとに映し出しています。つまり,投票したい政党がない,が圧倒的多数です。ここが大問題です。ここを小沢一郎が見逃すはずはない,とこれはもう妄想に近いものがわたしのなかに蠢いています。困ったものではありますが・・・・。ほかに,なにも打つ手がないのですから・・・。

 こういう情況のなかで,城南信用金庫のシンクタンク「城南総合研究所」の設立は,わたしにとってはタイミングのいい朗報だったというわけです。もちろん,ほとんどのメディアが無視するでしょうが,地域経済や中小企業にはそれなりの大きな役割をはたしていることを考えると,このシンクタンクのこれからのリポートには注目したいと思います。

 これまでに公表されてきた原発のコストは,国が支払う交付金も,使用済み核燃料の処理や保管に掛かる費用も含まれていません。これらを原発コストの計算のなかに加えるべきでしょう。そうすれば,原発コストが恐ろしい金額になることはだれの眼にも明らかです。そういうデータを,城南信用金庫のシンクタンクが,これからつぎつぎに提示してくれることを期待したいと思います。

 恐るべき原子力ムラの勢力に対抗して,ひとり孤軍奮戦する城南信用金庫を,これからもささやかながら応援していきたいと考えています。

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