2014年6月7日土曜日

原発の広告塔。事故前のワースト1位は増田明美。

 「原発・広告塔」でネットを検索していたら,わたしとしてはびっくり仰天するような情報にゆきつきましたので紹介しておきます。情報のソースは,My News Japan. 15:07 06/15.2011. データは東日本大震災の前の1年間を集計したものです。つまり,原発事故の前の1年間のこと。そこには,以下のようにありました。

 CM,雑誌に続き新聞の「原発広告」に登場し,原発マネーで稼いできた知識人タレントを調査したところ,ワースト1位は増田明美(元マラソンランナー)。調査対象は,全国紙の朝日,読売,毎日,日経,産経の1年間分(2010年4月1日~2011年3月31日)の「全面広告」。その結果,14人の文化人・タレントが原発広告に出ていたことがわかった。
 2位・橋本登代子,3位・森田正光,4位・辰巳琢郎,5位・住田裕子,6位・木本教子,福澤朗・・・以下省略。

 増田明美といえば,知らぬ人とてない女子マラソンのパイオニアの一人であり,いまもマラソン解説者として活躍中。新聞,雑誌にもかなりの量の原稿を書いている「文筆家」でもあります。しかも,大阪芸術大学教授の肩書までついています。

 女子マラソンの解説者としては,珍しくしっかりとした取材にもとづく豊富な情報を駆使して,きわめて的確な解説をする,一本筋のとおった立派な人です。文筆家としてもなかなかの才能を発揮していて,メディアでは重宝がられているようです。そうした実績が高く評価されたのでしょう。いまでは,大阪芸術大学教授です。

 これも正直に白状しておきますが,わたしは増田明美がランナーとして登場してきたときからのファンです。ストイックに自分を追い込んで猛練習をし,からだを限界まで切り詰め,とうとう競技中に貧血を起こして倒れてしまうこともありました。そのシーンはいまでも眼に浮かびます。ついでに触れておけば,仕事がらみで手紙のやりとりをしたこともあります。

 ですから,この情報に接したときは愕然としてしまいました。言ってしまえば,舞の海のとき以上の衝撃でした。こんなことも知らずにいたわたしが迂闊だったとしかいいようがありませんが・・・・。

 それにしても考えさせられてしまうのは,舞の海にしろ,増田明美にしろ,スポーツ界の知名度の高い,そして,イメージのいい人たちばかりが狙い撃ちのようにして原発マネーの標的にされ,しかも,撃ち落とされてしまうという現実です。無防備というか,無知というか,世間に対する思考停止というか,常識が欠落しているというか・・・・。言ってしまえば,自分の専門のこと以外は頭のなかは空っぽという人がスポーツ界には少なくありません。もっとも,東大教授にもそういう人がごろごろいる現実をみると,スポーツ界だけの現象とも言えません。いわゆる「専門バカ」と呼ばれている人たちは,どの世界にも存在するようです。

 原発事故後の舞の海は確信犯として,もはや救いようがありません。が,事故前の増田明美は,つい,うっかり(原発マネーに眼がくらんで・・・)ということもありえたでしょう。実際にも,ワースト6位の福澤朗は「つい,うっかりして・・・」と懺悔しています(これもネットで確認できます)。そして,以後は謹んでいる,とか。

 増田明美はこれからでもいい。原発マネーで得た金をフクシマの被災者救援のために寄付し,その上で,懺悔をし(公表し),脱原発運動の先頭に立ち,文筆業でもそれを支えていくことをしてほしい。過去は取り返すことはできません。が,未来の時間は自由に使うことができます。どうか,脱原発宣言をして,その姿勢を示してほしい。

 増田さん。あなたの言動はそれほどに大きな影響力をもっています。ひとりのファンとしての切実な願いです。もっとも,すでに政府関係の多くの専門委員を委嘱されているいま,手遅れなのかもしれませんが・・・・。それに,メディアにもがんじがらめの関係が構築されてしまっているでしょうし・・・。

 しかし,日本の未来がかかっているのです。勇気ある決断を・・・・。

 未練がましいことではありますが,ひとりのファンとして最後の一縷の期待を寄せたい・・・・。叶うべくもないでしょうが・・・。

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