2014年10月17日金曜日

眼鏡を新しくしたら世の中が別世界のように美しく輝いてみえてきました。

 しばらく前から左目の視力が落ちてきて,左右の視力のバランスが悪くなり,歩いていても次第に違和感を覚えるようになりました。と同時に,新聞を読むスピードも本を読むスピードもガクンと低下してしまいました。これではいけないと考え,これまで掛けていた遠近両用眼鏡をつくってもらった眼鏡屋さんにいきました。

 すぐに視力検査。それもかなり念入りに。そして,いまの視力に合うレンズをいろいろに組み合わせて,どの組み合わせが一番よく見えるかを確認。それを掛けてみたら,まるで生まれ変わったかのように,世の中が別世界になったかのように明るく,美しく,輝いてみえるではありませんか。この激変に驚き,これはありがたい,と思いました。あまりにありがたいと思いましたので,思い切って,日常生活用の遠近両用眼鏡と本を読むための専用眼鏡の二種類の眼鏡をつくってもらうことにしました。

 それが15日の水曜日にできあがりました。帰路は新しくつくった遠近両用眼鏡をかけて歩き,新しい眼鏡に慣れることを目的に,透明感のある美しい景色を満喫しました。ついでに本屋に立ち寄って,こんどは老眼鏡のテスト。こちらもびっくりするほどよく見えて,以前のように,すらすらと読める喜びを取り戻しました。

 たかが眼鏡,されど眼鏡です。眼鏡ひとつでこんなにも「見え方」が違うものなのか,といまさらながらの発見でした。

 子どものころから,視力には絶大なる自信をもっていましたので,眼鏡の効用というものとは無縁の生活を,長い間,送ってきました。昨年のいまごろは,昼間であれば,老眼鏡なしでも新聞が読めました。夜はさすがに老眼鏡が必要でしたが・・・・。それがこの一年での,びっくりするほどの大きな変化のひとつでした。

 いまになって冷静に考えてみますと,左目の視力の低下は,どうやら,抗ガン剤による副作用のひとつではないか,という気がします。2月に手術をし,退院したあとの数カ月は,順調に回復していて,視力をはじめ,どこもなんの異常もなく過ごしていました。これでよし,と大いに自信をもつこともできました。

 しかし,6月から転移予防のための抗ガン剤治療に入ったところから,からだのあちこちに異変が生じるようになりました。そのひとつが,ドライアイのような症状でした。ドライアイは,もう,ずいぶん前から感じていましたので,それに合う目薬を探して,一日に一回,点眼するだけでなんとかやりくりしてきました。が,こんどはそんなに単純ではありません。

 点眼してしばらくはとてもいい具合なのですが,すぐに,ひりひりしてきて,やがては眠くなってしまいます。仕方がないので,ちょっと横になって休みます。すぐに目覚めますが,眠気は消えています。が,ひりひり感はつづきます。我慢しながら仕事をつづけ,どうにもならないときには点眼。すっきり,ひりひり,眠気,の繰り返しです。

 そんなことを繰り返していたら,どうも景色が変だ,活字を読むスピードが落ちている,と気づきました。これでは駄目だと思い,眼鏡屋さんへ。

 これで一応,視力の問題は解決。しかし,ドライアイの症状は変わりません。いまは,抗ガン剤を飲まなくていい第3週目に入っています。これから少しずつよくなり,第4週目に入るとかなり状態はよくなります。ああ,だいぶ楽になったなぁ,と思うころには,つぎの抗ガン剤治療の週に入ります。もう,これ以上は視力を落としたくありません。もっとも大事な商売道具ですから。さて,どうすればいいのか。

 次回の主治医の先生の診断のおりに,どのように相談をもちかけるか,慎重に考えてみたいと思っています。そのほかにも,副作用と思しき症状がいくつもありますので,それらを含めて,総合的にどのように対処すべきか,患者としての覚悟も必要です。

 もともとの体力,免疫力をどこまで犠牲にして,癌細胞と向き合わなくてはならないのか,その境界領域は微妙なところです。しかも,個人差があって,お医者さんの方でも,慎重にさぐりを入れながら,どのレベルが合っているのかをみつけるしか,現段階では方法がないようです。となりますと,抗ガン剤治療をどのように受けるかは患者の選択権にある,というのもよく理解できます。

 あとは,主治医の先生とわたしとの信頼関係だけです。さて,どのあたりで二人の合意が得られるか,こんどの診察日までに,しっかりと考えておきたいと思います。

 とりあえずは,新しくした眼鏡の効用と,抗ガン剤治療への対策についての,現段階での感想です。ではまた,いずれ。

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