2014年12月18日木曜日

「ゾンビ議員」の怪。沖縄自民党議員の復活劇。三上智恵さんのブログより。

 ドキュメンタリー映画「標的の村~国に訴えられた沖縄・高江村の住民たち~」で数多くの賞を受け,絶賛された監督・三上智恵さんのブログを読み,思わず「快哉」と叫んでしまいました。ぜひにお薦めしたくて,このブログを書くことにしました。

 その前に,少しだけ不可解なことがありましたので,そのことを・・・。
 今朝(18日)の早朝7時16分に,わたしのメールに,西谷修さんが「シェアしました」という知らせが飛び込んできました。早速,開いてみますと,つぎのようなメッセージがでてきました。

 このページはご利用できません。
 リンクに問題があるか,ページが削除された可能性があります。

 おやっ?と思いながらも,時間を空けて,何回も試みてみましたが,どうしても開くことができません。そこで,西谷さんのFBを確認してみましたところ,ここにアップされていません。ウヌッ?さては削除されてしまったのか?とうとうここまできたか,と思わず考え込んでしまいました。でも,ほんとうのところはなにが起きているのかはわかりません。

 「シェアしました」というお知らせメールのなかに,www.magazine9.jp というアドレスがありましたので,そこを開いてみました。こちらは無事に開くことができました。これは三上智恵さんが主宰している「マガジン9」のHPで,ここに西谷さんがシェアしたという三上さんのブログが掲載されていました。

 三上智恵の沖縄撮影日記<辺野古・高江>
 第20回 世にも不思議なゾンビ議員~全員当選の怪~

 これが見出しです。そして,ブログの書き出しは以下のようです。

 むかし,ある南の島に
 大きな国の手先になって島民を騙した
 不正直な4人の政治家がいました。
 島民は怒って
 正直な政治家を4人選びなおし
 不正直な4人を棺に入れました。
 これで一件落着。
 ところが。
 翌朝,当選者の列には
 甦った4人が全員並んでいました。
 驚いた島民は彼らを
 ゾンビ議員と名づけましたとさ。

 ここからはじまって,なぜ,こんなゾンビ議員が出現してしまうのか,そのからくりをもののみごとに露呈させてくれます。つまり,小選挙区と比例区という選挙制度を,戦略的にとことん悪用することによって,こうなる,と。つまり,民意は小選挙区で反映させることができるけれども,比例区は政党の都合でいかようにも操作することができる,というわけです。この手を使って,小選挙区でNOをつきつけられた自民党候補を,全員,比例区ですくい上げたという次第です。

 最初から沖縄県の自民党候補は厳しい戦いになると予想されていましたので,自民党の選挙本部はすべての沖縄県の自民党候補を比例区の上位にランクしたわけです。ということは,選挙をやる前から「当選確実」であったわけです。つまり,沖縄県民の民意とはまったく関係のない本土の得票数を,沖縄県の自民党候補に回せば,それですべて「めでたし」となってしまうからです。

 すなわち,沖縄県民が騙された怒りをそのままぶっつけ,自民党候補に引導をわたしたにもかかわらず,その民意をあざ笑うかのようにして,比例区で全員を拾い上げてしまうという,もっとも卑劣な手段を自民党の選挙本部は最初から仕組んでいた,というわけです。

 この結果はどうなるのか。辺野古移設工事反対派の議員が4人(小選挙区=民意),賛成派の議員が4人(比例区=自民党=一度,引導をわたされてから甦ったゾンビ議員),あと1人も賛成派にまわれば,5対4で,賛成多数を構成してしまうというわけです。こうして沖縄県民の「民意」に蓋をしてしまうという,政府自民党のあくどい,というかあざとい「裏技」がいかんなく発揮された,という次第です。

 このあたりのことを,もっと,沖縄県民の意思に寄り添うかたちで,三上さんは持論を展開されています。沖縄県民がどのようにして「覚醒」したのか,そのプロセスもみえてきます。ぜひ,読んでみてください。

 このブログのなかには動画も埋め込まれていて,これがまた秀逸です。「沖縄から日本をよくするのだ」という文子おばあの発言が,わたしの胸にずしりと重くのしかかってきました。あの「標的の村」を彷彿とさせる,文子おばあの声が耳にいつまでも残ります。

ご参考までに。是非,ご一読を。

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