2015年2月28日土曜日

政治献金「知らなかった」で済ませられる問題ではない。

 冗談も休みやすみ言ってもらいたいものだ。
 「知らなかった」で逃げ切ろうというこの根性がいやらしい。
 じゃあ,これまでに「辞任」してきた大臣たちや議員たちはなんだったのか。

 かつて吉田茂首相は,国会で「バカヤロー」とつぶやいた声がマイクに拾われ,それが原因で内閣総辞職をしたことがある。俗にいう「バカヤロー解散」だ。

 アベ君は「ニッキョウソ,ニッキョウソ」と,それもしつこくヤジを飛ばした。質問していた議員が怒ってしまった。議長もみるにみかねて,首相に「ヤジを飛ばすな」と注意を与えた。吉田首相時代であれば大きな責任問題となり,内閣総辞職・「ニッキョウソ解散」になってしかるべき情況だ。にもかかわらず,なにごともなかったかのようにやり過ごされていく。ここが大問題だ。

 つまり,「茹でガエル」状態のジャーナリズムも国民も,ことの重大さに気づかない。そのまま,見過ごしてしまう。このマヒ状態こそが,すでに,つける薬もない重篤な病気なのだ。

 今回も「知らなかった」で逃げ切ろうという作戦。では,西川農相の辞任はなんだったのか。もっとも,芋ずる式につぎつぎに「知らなかった」献金が発覚してしまったいま,右へならえで辞任したら,残る方途は内閣総辞職しかなくなる。ようするに「シラナカッタ解散」に追い込まれてしまう。それをなんとしても忌避するためのアベ君の「居直り」でしかない。

 しかし,絶対にこんなことを許してしまってはならない。断固として許してはならない。

 
今回の発覚は,すべて報道機関による調査の結果だ。それを議員が取り上げただけの話。これがなかったら,永遠にほうかむりをして「知らん顔」を決め込むつもりだったのだろう。そんなことは火をみるより明らかだ。

 それどころか,ほんとうに「知らなかった」としたら政治家としての基本要件を欠いている。そういう悪質な秘書・身内に支えられて政治を行っていること自体が大問題だ。「知らなかった」などと,そんな「ノーテンキ」なことを政治家が言ってはならない。また,してはならない。それが国民の付託を受ける前提条件だ。

 もし,「知らなかった」などと居直るような議員であることがわかっていたら,だれも票を入れることなどしない。だから,「知らなかった」は支持者に対する「裏切り行為」だ。

 これがわかったら,さっさと責任をとって辞任するのが「スジ」だ。それを「居直る」というのだ。それも一国の総理大臣が音頭をとって・・・・。もはや,言うべきことばもない。

 奢れるものは久しからず。いよいよ「幕引き」のときがきたか。こんどばかりは,ジャーナリズムの踏ん張りを期待したい。そして,腰抜けの野党議員もふんどしを締め直して,本気で立ち上がってほしい。われわれ国民も声を大にして,行動を起こそう。千載一遇のチャンス到来である。

 こんな「居直り」をなにくわぬ顔をして正当化するような政府自民党に,政権を委ねておくわけにはいかない。いま進行中の政治の目茶苦茶ぶりが,この「知らなかった」に集約されている。

 だから,ここから「姿勢を正す」ことをはじめるしかないのだ。そういう政権を選出してしまったわれわれ国民もまた同罪だ。だから,出直そう。ゼロから。

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