2015年5月17日日曜日

「戦争法案は間違い」(アベ)。これこそが間違い。本音隠しがまるまる露呈。

 とうとう「安保法案」が閣議決定され(5月14日),それがそのまま衆議院に提出され(5月15日),ついに,アベ政権はこの夏に成立させる構えをみせた。その記者会見の席で,アベは「この安保法案を戦争法案と呼ぶのは間違いだ」と声を荒らげた。よほど腹が立っているのだろう。どこまでも隠しとおしたかった本音をみごとに言い当てられてしまったからだ。

 しかし,「戦争法案」という言い方は正しい。

 アベが「安全保障関連法案」と呼ぶ法案の内容を熟読玩味してみれば,それはまぎれもない「戦争法案」そのものだということは明々白々である。福島瑞穂議員が名付け親。国会の質疑の中で発言し,取り消しを求められたが断固として拒否。とうとう政権側が折れた。「戦争法案」という呼称の是非についてそれ以上,問題にするのは得策ではないとアベ・サイドが判断したからだ。にもかかわらず,閣議決定後の記者会見で,アベはこだわった。こうして,アベはわざわざ墓穴を掘ってしまった。

 やっぱり,「安保法案」は「戦争法案」である,という印象をアベみずからが与えてくれた。隠したいものほど露呈するものだ。

 「積極的平和主義」も「積極的戦争主義」の騙りだ。

 アベは記者会見で,みずから断言している。「切れ目のない法整備である」と。つまり,日本周辺の有事から海外での他国軍支援,他国を武力で守る集団的自衛権の行使まで「切れ目のない」法整備である,と繰り返し強調した。

 アベは自分の発することばに酔ってしまうクセ(病い)がある。一つひとつのフレーズは,みごとに計算され,磨き上げられている。だから,聞いている方も,一瞬,騙されることがある。しかし,全体の発言を俯瞰してみると,ハチャメチャな発言の累積であることがわかる。病名をつけるとしたら,精神分裂症。そうでなければ,あんな発言を,なんの疑問もなく,しかも,よどみなく言い続けることはできない。

 セリフを与えられた俳優でも,ああは演じきることはできない。自己矛盾に気づいてしまうから。そのことに気づかない病人にしかできない演技なのだ。この病人に同調した公明党もまた,同じ病いに犯されている。自民党も公明党も「同病相憐れむ」仲であることが,これではっきりした。つぎの選挙では,この2党だけは外して,考えることにしよう。

 それにしても,大変なことになってしまった。その要点を東京新聞(5月15日の朝刊)から引いておこう。

 政府は十四日午後,臨時閣議を開き,他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案を決定した。歴代政権が憲法で禁じられていると解釈してきた集団的自衛権の行使を可能にする法案の閣議決定により,「専守防衛」の安保政策は戦後七十年で転換点を迎えた。政府は十五日に安保法案を衆院に提出する。安倍晋三首相は閣議決定後に記者会見し,今夏までの成立を目指す考えを重ねて表明した。

 以上。

 いよいよ正念場である。憲法に違反する法案が国会で議論されるという珍事を,国際社会も注目している。日本国そのものの存在が問われているのだ。「戦争放棄」を謳った第9条を棚上げにして,「戦える国」をめざす法案を審議するというとんでもないことが国会で行われようとしている。本末転倒国家の誕生である。つまり,なんでもあり,の国家であることを世界に向けて発信しているのだ。このことの自覚が政府には欠落している。わたしたちは,この事実をしっかりと肝に銘じておこう。

 
 
 

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